武蔵野の自然

井の頭池の一角にたくさんのギンブナが現れました。

10月、たくさんのギンブナが井の頭池の落ち葉が多くある場所にあらわれ、水に浮かぶ落ち葉に隠れる様子も見られました。落ち葉は、動物と植物深い関係の中で、私たちがなかなか気づかない重要な役割を担ってくれているようです。

詳しくは こちらをご覧ください。

木の陰で咲くキンラン。樹木などの作る日陰で生育する植物も多いようです。

井の頭公園では、キンラン、ギンラン、マヤランなど、希少な美しいランを観察することができます。実は、このようなランが生育するには、目に見えない特別な「三角関係」が必要なのです。この関係は、樹木と菌類とランの間の三者共生というもので、野生のランはこの関係がないと生きていくことができません。野生のランを守るためには自生地を環境ごと守る必要があります。 

詳しくは 「井の頭公園の希少な植物と樹木の共生」をご覧ください。

神田川の源流

井の頭池は神田川の源流となり、ここの湧水を徳川家康がこの湧水を好んでお茶を立てたと伝えられています。三鷹という地名は徳川家の鷹狩りのお狩場であったことに由来しています。

文化人に愛される武蔵野

井の頭恩賜公園近くを流れる玉川上水は、太宰治が入水自殺を行った場所として知られ、命日の桜桃忌には多くのファンが訪れます。その近くには美しい庭園と洋館の山本有三記念館があります。文豪丹羽文雄も武蔵野に居を構えていました。現在もこの地に暮らす文化人は多く、日本の中でもトップクラスの「住みたい街」として人気の場所になっています。

みんなで守る武蔵野の自然

この武蔵野に残る樹木は、先人たちが私たちに残してくれた財産です。井の頭恩賜公園では、最近「池の水がきれいになったね!」と訪れる人々が感嘆の声をあげるのをよく耳にします。これまでの長い間、公園管理事務所の人々をはじめ、地域の人々、かいぼり隊など多くの人々が樹木などを手入れしながら守って来た「都市型里山」という財産を、私たちは次の世代に残したいのです。

武蔵野の生き物たち

武蔵野の豊かな自然環境には多くの生き物が暮らしています。 

梅の花を楽しむヤマガラ

初夏の訪問者。鮮やかな色のキビタキ

絶滅が危惧されるオオタカ

ジョウビタキのメス。秋冬の訪問者。また帰ってきたときに暮らせる自然が必要です

春先に可愛い花を咲かせるカタクリの花

大木のシラカシに生えるノキシノブ。シダの仲間です。ときどき小鳥がこれを食べる姿が見られます

美しい声のアオジ

忙しく樹冠を飛び回るエナガ

地面に落ちた実を啄むツグミ

ラン。樹木の間に目を向けると希少な植物が見つかることも

キノコ。植物や菌類は特定の限られた環境にのみ生育することがあります

ウラギンシジミ。羽を開くと美しい色が。サザンカなどの木の葉の裏で越冬します

神秘的なセミの羽化。地面の下で長く生きてきました

ホウチャクソウ。初夏に涼しげな姿を見せてくれます。

ルリタテハ。成虫は樹液を舐め、幼虫のときは葉などを食べます

オナガバチ。長く細い産卵管に注目

丸い目とお腹が可愛いシロハラ

コフキトンボ。メス帯型