都立井の頭恩賜公園において「東京都西部公園緑地事務所(31)改築工事」が計画されています。現在、老朽化している西部公園緑地事務所を改築するもので、計画されている建造物は現在点在している建物を一箇所にまとめ大型の庁舎と車庫棟を設けるという4年にわたる大規模工事の計画です。
2024年12月31日
2024年には八丁通り沿い樹木の伐採が実施されましたが、残った貴重な樹木の保護を要望していきます
東京都西部公園緑地事務所の建替工事に伴い、多くの貴重な樹木の伐採を余儀なくされた「東京都西部公園緑地事務所 倉庫棟ほか解体工事」(2023年6月~11月に行われた事務所の西側倉庫棟などの解体工事)に続きまして、今年(2024年)はさらに「東京都⻄部公園緑地事務所 樹⽊撤去⼯事」として、10月8日~10日に八丁通り沿いの常緑針葉樹(ヒノキ・サワラ)7本が惜しくも伐採されました。
私たちは、長い年月の間、旧御料地の趣を呈してきた文化的にも価値のある、地域住民に愛され親しまれてきた八丁通り沿いのこれらの公園の樹木を1本でも多く残していくことを改めて要望し、東京都知事宛てにも手紙を提出しました。
昨年の解体工事では伐採されず残留となっていただけに、結局このような結果となり、非常に残念に思っています。
これから、新庁舎建設工事の再入札が行われるようですが、これ以上、大切な樹木が伐採されないように、残された貴重な自然環境が壊されないことを切に願います。
樹木伐採の理由と伐採計画図もぜひご参照ください
「支障樹木」と呼ばれる伐採対象の樹木は、歴史的価値の高い木々であるだけでなく、鳥たちが日々飛び交い、市民から愛されている貴重な自然環境にあります。事業者である都には、今回の保留分を含め、残りの樹木伐採計画の見直しをぜひともお願いしたいと思います。みなさま引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。
伐採される前の八丁通りの樹木たち
伐採工事直後の八丁通り
伐採が保留となっているエリア
伐採後、現在の八丁通り
2023年12月26日
「東京都西部公園緑地事務所 倉庫棟ほか解体工事」11月末に完了
今年(2023年)6月からスタートした「東京都西部公園緑地事務所 倉庫棟ほか解体工事」が11月末日に工事完了になったようです。
6~7月に工事車両進入路設置に伴い、吉祥寺通り沿いのヒノキの大木をはじめ樹林地の南側のアカシデなど6本の樹木が伐採され、11月7日からは工事車両のスペース確保のために、文化園側にあったヒノキ・サワラ・イイギリ・ミズキなどの多く(約20本)の立派な高木が伐採され、さらに新庁舎建設エリアにあったシデの大木が惜しくも伐採されました。
誤伐採もあり心配していましたが、当初伐採予定であった八丁通り沿いのヒノキ・サワラ6本は今回の解体工事では伐られずに残留となりました。
これから新庁舎建設工事の再入札が始まるようですが、保留になっている樹木を含め、これ以上伐採されずに済む工事方法の検討を引き続きお願いしていきたいと思います。
伐採後の文化園との境界エリア(12月)
歩道橋から見た工事現場入口エリア(12月)
八丁通り沿いのヒノキ・サワラ6本(12月)。今回の解体工事計画では伐採予定でしたが、再検討になりました。
八丁通り沿いの工事掲示板
2023年7月23日
樹木伐採計画の見直し案と伐採の開始
3月24日と26日に開催された「東京都西部公園緑地事務所 倉庫棟ほか解体工事」の説明会では、都が検討してきた樹木伐採計画の見直し案が発表されました。伐採対象であった高木65本(移植分10本を除く)から高木5本の伐採が取り止めになりました。これにはケヤキの大木(事務所敷地内)、ヒノキの大木(小径/園路沿い)、アカシデ2本(樹林地内)などが含まれており、またこれとは別に、工事作業員の仮設事務所の配置変更などにより、高木14本が今回の解体工事での伐採は見送られました。ただし、この高木14本は、依然として公園緑地事務所建替え工事の「支障樹木」の位置づけにあります。この保留分の大半は、井の頭公園の森を形成する歴史ある立派な木々たちです。これらの木々についても、次に待ち受ける建替え工事で伐採されずに済むことを願ってやみません。
◆改定された樹木伐採計画案と理由の説明はこちら
先月6月19日から樹木伐採工事が開始されました。まずは6月19日~22日に工事車両進入路の設置のために樹林地の南側のヒノキ3本とアカシデ2本、そして6月29日には吉祥寺通り沿いの歩道橋(御殿山橋)そばのヒノキの大木も惜しくも伐採・伐根まで行われました。そのうえ、希少植物なども生育する樹林地の土壌にアスファルト舗装が施され、森に大きな穴があいたような空間ができ、樹林地の生態系への影響も懸念されています。
また、7月24日からは樹林地沿いの小径/園路が閉鎖され、残りの伐採対象エリアの工事を進める計画のようです。
「支障樹木」と呼ばれる伐採対象の樹木は、歴史的価値の高い木々であるだけでなく、鳥たちが日々飛び交い、市民から愛されている貴重な自然環境にあります。事業者である都には、今回の保留分を含め、残りの樹木伐採計画の見直しをぜひともお願いしたいと思います。
みなさま引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。
吉祥寺通りのヒノキ伐採の様子を、井の頭公園などの自然や生きものの情報を伝えるYouTubeのKOIちゃんねるさんがレポートしています。リンクはこちら
伐採前の樹林地の様子
伐採後の様子(ヒノキの大木伐採前)
ヒノキの大木の切り株(抜根前)
ヒノキの大木伐採・抜根後
2022年9月22日 吉祥寺通りのヒノキの大木に伐採の危機
(右の矢印をクリックすると内容が表示されます)
現在、本改築工事前の準備工事(歩道切り下げ工事および電力・通信切り回し工事)の入札プロセスが開始されています。公園事務所改築工事の工事車両を通すための進入路(幅7.2m)を敷設する計画があり、その準備工事に伴い、入口付近にある吉祥寺通りにある樹齢100年以上とみられるヒノキの大木が伐採され根まで掘り起こされる計画のようです。現在あるヒノキの並木は1917年(大正6年)井の頭恩賜公園の開園時の樹林地帯の名残りで、市街地の街路樹として人々の目を楽しませてくれています。この空高くそびえ立つ幹回り2m以上ある大木が、近々伐採される危機にあります。
さらに、公園事務所入口までの工事車両進入路(幅7.2m)を敷設するために、ヒノキやアカシデなどの樹齢を重ねた木々が、伐採される計画になっています。これらの樹木の伐採は、歴史ある貴重な緑の喪失を意味するだけでなく、伐採により樹林地に日が差し込み、森全体の生態系への影響も懸念されています。敷設工事エリアには希少な植物も多く生育しています。
東京都は、現在も検討はしていると話されていますが、公園事務所改築工事全体の伐採計画を含め、見直しを実現していただけるよう重ねてお願いしていきたいと思います。
2022年8月5日 工事予定地の現況
(右の矢印をクリックすると内容が表示されます)
盛夏の工事計画予定地の東側樹林地と、文化園との境界部の様子です。緑濃い葉影が日差しを遮ってくれています。東側樹林地内などで、草刈りなどのメンテナンスが行われています。
夏空の下の樹木たち
事務所前の樹木
草刈り後
2022年3月14日 準備工事スタート
(右の矢印をクリックすると内容が表示されます)
3月14日に追加の工事範囲②(自然文化園の待機場所)の工事がスタートし、工事範囲①(西部公園緑地事務所改築に関する準備工事)も少しずつ始まっているようです。事務所改築工事とは切り離しての小工事のため説明会は行う必要はないとの説明でした。この準備工事だけで、5本の樹木が伐採されると案内板(下写真)に記載されています。
2022年2月23日 東京都より修正案
(右の矢印をクリックすると内容が表示されます)
最新情報のページでさらに詳しく説明しています!
この事務所の改築計画において、大きな建造物を作るための土地と、建築に使う資材を置く場所、仮設現場事務所などの確保のために、いまある86本の高木を含む樹木が伐採されることが建築計画に盛り込まれていることがわかりました。
武蔵野市「まちづくり条例」大規模土地取引行為及び開発事業、令和2年度申請事業に本事業が掲載されています。武蔵野市のサイトはこちら
2020年から深刻になった新型コロナへの予防措置のため、住民説明会は当初開催が難しかったようですが、武蔵野市まちづくり条例に基づき20メートルの範囲の近隣住民に対して資料が配布され、2021年3月に説明会が開催されました。しかしながら、説明会では樹木伐採について十分な説明が不足していました。
説明会後の武蔵野市による調整会の内容はこちらの武蔵野市サイトで公開されています。ここに掲載されている議事録の中にもあるように、当初東側樹林地の既存樹木97本中44本の伐採計画だったところを基本計画では18本に抑えていると説明がありました。しかしながら、わたしたちの確認で、実際には敷地内全般で86本もの高木が伐採される計画であったことがのちに判明したのです。説明資料にあげられていた高木のリストには一部(東側)の樹木しかなく、伐採される樹木全てについての説明ではなかったのです。
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